タペット(バルブクリアランス)調整
作業準備
上死点
まずは上死点をとります。エンジン左のジェネレーターケースを開けてマグネトを左回し(反時計回し)ながら死点位置を合わせます。
クランクケースの山とマグネトのTマークが合わさる様に回します。キックである程度まわしてから最後に手で合わせれば楽です。
ガスケットが張り付いて破れたり切れたりしたら素直に交換しましょう。(部品番号:3GW-15451-00)
ジェネレーターケースカバーボルト
10Nm(1.0m.kgf, 7.2ft.lbf)
10Nm(1.0m.kgf, 7.2ft.lbf)
タペットカバー開け
タペットカバーOリング(部品番号:93210-49296)
硬化がみられるようであれば(本来は輪っか。カバーからとりはずしても輪にならず楕円のままとかエンジン密着側が溶けてるとか)交換をおすすめします。
硬化がみられるようであれば(本来は輪っか。カバーからとりはずしても輪にならず楕円のままとかエンジン密着側が溶けてるとか)交換をおすすめします。
スクリュー
カバーを開けてロッカーアームの
ロックナット12mmを緩めます。
今回はアジャスタスクリューを交換する為にスクリュー自体を外します。
クリアランス計測(シクネスゲージ)
バルブクリアランス(冷却時)
吸気(IN)側 規定値0.10mm(許容値0.07mm~0.12mm)
排気(EX)側 規定値0.15mm(許容値0.12mm~0.17mm)
吸気(IN)側 規定値0.10mm(許容値0.07mm~0.12mm)
排気(EX)側 規定値0.15mm(許容値0.12mm~0.17mm)
ロックナット締め
一度やって頂くと分かると思うのですが、ロックナットが上側にあるので締めた際にスクリューが若干下がります。コツとして締め上げた際に下がる分を考慮して少々間隔をとった状態から締めると良いかもしれません。
例:締め込みズレ考慮(ねらい目を0.15mmとした場合)
(はじめから正確)計測0.15mm →締め込む →(結果ズレ)0.13mm
(はじめからズレ)計測0.17mm →締め込む →(結果正確)0.15mm
(はじめから正確)計測0.15mm →締め込む →(結果ズレ)0.13mm
(はじめからズレ)計測0.17mm →締め込む →(結果正確)0.15mm
アジャスターロックナット
27Nm(2.7m.kgf, 20ft.lbf)
27Nm(2.7m.kgf, 20ft.lbf)
(裏技)スクリューピッチが1mmであることを利用して角度で調整
1回転=1.000mm
180度回転=0.500mm
90度回転=0.250mm
45度回転=0.125mm
*ただしロック締めの際にズレが発生する為、やはり最終計測チェックは必要
1回転=1.000mm
180度回転=0.500mm
90度回転=0.250mm
45度回転=0.125mm
*ただしロック締めの際にズレが発生する為、やはり最終計測チェックは必要
カバー閉め
合わせたつもりで最終確認を怠るとズレたままタペットカバーを閉めることになります。締め込んだ後のクリアランスが重要です。youkan = You can!
タペットカバーボルト
10Nm(1.0m.kgf, 7.2ft.lbf)
10Nm(1.0m.kgf, 7.2ft.lbf)
コメント
2017式 Fiを2020年8月に購入しました。暖気後カチカチが耳につき。初めてのタペット調整に挑戦です。こちらの「誰でもできる・・・」を教科書にしてなんとか出来ました。本当にありがとうございました。