ホンダジャイロのメンテナンス

ずっと不具合

引っ越し祝い的な感じでお義父さんから頂いたジャイロキャノピー(TA02初期2ST)。実は頂いた時からずっと不具合があってひとつは「吹けない」。二つ目は「リアブレーキが効きにくい」。

おおよその目星はついていて「吹けない」のはおそらくオートチョークの不具合。「リアブレーキ」は後輪右側が稼働していない、おそらく断線。

夏休みを利用してはじめてメンテしてみた。

リアブレーキ

車の基本である「走る」「曲がる」「止まる」の内、最も重要である「止まる」から見てみる。


初めてカウルを外したが、断線ではなく固着だった。


分岐ボックス(イコライザーだったかな、バランサーだったかな、とにかく左右を丁度よく引くギアボックス)を開けてびっくり右のインナーワイヤーが完全に固着しています。やはりリアは後左だけでブレーキをかけていたようです。

さっそく注文しようと思いましたが純正は高いっすね。サードパーティ製にしました。


分岐の滑車からチェーンを外すのがひと苦労で構造さえ理解できれば簡単なんですが初見では少し悩みました。


先にCクリップを外してしまいましたが、どうやら樹脂軸を抜いてからの方が正解のようです。


グリスアップして再封します。

なかなか良い感じに効キます。あとは走りながらでも調整すればOKでしょう。

オートチョーク

いくらスローを調整しても
・吹けない
・一時停止後の発進でモタつく。
・坂道で急な減速をする。
・燃費が悪い。


おそらくオートチョークが機能しておらず、チョークが開きっぱなしなのではないか、という憶測。

オートチョークも純正は高いです。幸いにもディオやトゥデイと共通部品のようで量産された中華製を買うつもりでした。しかし、純正/中華製に関わらず壊れやす部品であるという点、カプラ形状や配線の長さが不安であるという2点で「手動チョーク」に変更することにしました。

交換は簡単。配線カプラを外して、キャブから抜き取るだけ(プラスネジ×2本)。
配線はカウルを外すと抜きやすいです。今回はブレーキワイヤーと同時作業でしたので楽でした。


キャブレターにあるオートチョークからカバーを外します。


プラスドライバーでネジを外します。2か所


そのまま上に引っ張れば簡単に抜けます。


手動チョークキットを挿入れて付属する留め具で固定して終了。
倒しているのが通常。レバーを持ち上げて立てるとチョーク。

結果としては良好。やはりオートチョークが悪さをしていたという見立てに間違いはなかった。
キャブの燃調状態が良くなり、キビキビとした走りに車体自体が軽やかになった気さえします。

チョーク

チョーク」とは直訳すると「絞る」。なにを絞るかと言うと空気を絞ってガソリンを濃くしてやるのがチョーク本来の機能。

ジャイロ(を含めたホンダのオートチョーク)では通常のキャブ内ジェット以外にガソリンを通すパイロットジェットが開いておりエンジンの始動(通電する)とともにニードルがゆっくりと徐々にパイロットを塞いでいきます。

濃い状態(始動時) → 通常状態(約30秒後)

機能としては「空気を絞る」か「ガソリンを絞る」か、全く逆のことなんですが結果としては同じなのでチョークなんでしょう。
今回はオートチョークが壊れて常にパイロットが開いた濃い状態で走り続けていた為、吹けなかった。

手動チョークとは「もういっそ塞いじまおうぜ」ってヤツで「徐々に」とか「段々に」ではなく「0か100」の極端な機器です。おかげで始動性が若干悪くなった気がしますが、青信号でモタつくよりなんぼかマシです。

ちなみにチョークオンにする(レバーを持ち上げて立てる)と濃すぎてエンストします。真冬にしか使い時がないんじゃなかろうか…。

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